臨床モニター

聞けば世の中には「プロの臨床モニター」という治験で生活している人がいるようで、私はそういう話を聞くと驚くよりも怒りを感じます。

以前興味を持ってそれらの人のコミュニティーを覗いたことがあるのですが、裏技や効率よく稼ぐ方法など、医学の為のボランティアという感覚がまるでない会話をしています。

せめて、”入院中の暇の潰し方”とか”体験談”の情報交換ならこんなに目くじらを立てる事も無かったのですが…。

どのような意見が交換されていたかについては、模倣する人も出ると思いますのでここには詳しく書きません。

治験の募集で集まった人の中から、スクリーニングテストに合格した人だけが参加しますので、全くのデタラメが通じるのではないとは思いますが、そのような裏技などを使おうという人は、自分の体で試験をされることによって「新しい薬を待っている人に早く届くようになる」という自覚はなさそうだとだけ入っておきます。

彼らは決まって治験の報酬を「危険手当」か何かだと勘違いしているようですが、実際は、正確な効果を測定するために、多くの時間と日常生活の制限を要求される事に対する謝礼だと聞いています。

ですから、帰宅して通院するようなタイプの試験の場合は、帰ってからも、制限やスケジュールを正確に遂行する必要があるのです。

治験のモニターサイトでもちゃんとしたところ(http://link-u.biz/tobira/ など)では、登録者へのしっかりとした説明を行って、理解を求めることに力を注いでいますので、「治験についての妙な誤解の無いように」とだけ、付け加えておきます。