コスプレを見ていてどうしても憤りを感じる事があります。それは「コスプレなのにコスプレではない場合」です。
コスプレの広義の意味はおいておいて、現状では「アニメやゲームの衣装を着てキャラクターになりきる事」をさします。
しかし、コスプレ会場や撮影会に赴くと半分位の人間がコスプレをしていないのです。痩せている女の子のコスプレなのに、見るからに太っている女の子がやっていたり、青いロングの髪のキャラクターなのに、ウィッグを使うどころが地毛の短髪で済ませたりしているのです。適当に既存の衣装を買って、着ているだけではコスプレではありません。
人間には産まれ持った容姿や性別、技術に金銭的事情があります。どれだけ好きで憧れたキャラクターにでも完全になりきる事はできません。
ですが、それに近づけようとする意思や、近づけようとした努力の痕跡も見当たらない人間のコスプレは、本当にコスプレをしている人間に対しても、キャラが好きな人間に対しても、失礼以外の何物でもありません。
コスプレが広く認知され、グッズなども多数販売され気軽にコスプレが出来る環境になったのは喜ばしい事です。
ですが、コスプレとはそんなに気軽に安々と出来る物ではありません。作品を読み解き、キャラクター心理を理解し、その上で自分自身を照らし合わせて、擦りよせる事によって初めて実現可能なものです。
愛の形は人それぞれだと思いますが、コスプレは自己愛ではなく、キャラクター愛を表現する方法です。その一点だけはコスプレをする際、そして見る際、忘れないでください。